クラシック by 小田敏郎

講評 JBBF3級審査員 小田敏郎

第1回愛知県クラシックボディビル選手権大会は三つのカ テゴリー
(165cm以下、166cm以上171cm以下、175cm以上)で開 催され、
非常に熱き戦いがステージ場で行われた。 体重制限があるため若干、
選手の人数は少なかったような気がするが 、それでも例年より選手の仕上がり
及び完成度は上がってお り、 高いレベルの大会となった。

■165cm以下級 この階級はベテラン選手が多く、キッチリ仕上がっていた
ことは言うまでもない。 その為審査は非常に困難であった。

優勝 加納 勉
NO4 加納 勉選手・・・昨年から確実に進化したに違いない。
バランス・張り・密度は 他の選手より上回り優勝者にふさわしい。
ベストポーザー 賞にはなれなかったが落ち着いた 「見せる」
ポージングを披露。小柄ながら大きく感じさせるのが加納選手の持ち味。
さらなる活躍を期待します。


2位 真田 陽一
NO10 真田 陽一選手・・・仕上がりは非常に良かった が筋量で加納選手
に及ばなかった。 肩は素晴らしく張っていたが大胸筋の厚みが目立った。
癖のあるポージングを無くせば 愛知県・東海選手権大会に活躍できると感じます。


3位 鎌倉 辰典
NO5 鎌倉 辰典選手・・・肩の張りと広背筋の広がりは素晴らしいアウトラインだった。
腕の太さと仕上がりがややソフトだったのが残念。20代 でこれだけのポテンシャルを
持てば今後の活躍がすごく楽しみになります。


4位 平田 光男
NO7 平田 光男選手・・・腕の太さはこの階級NO1とも言える。仕上がりが遅れていたせいが
脚のカットがあまり出ていなかったのがもったいない。


5位 三輪 信之
NO2 三輪 信之選手・・・仕上がりは例年より良くは見えたが上位陣と比べ若干筋量が
足りなかった。次回も進化した身体を披露してくれることを楽しみである。


6位 水草 靖
NO6 水草 靖選手・・・53歳と感じさせない仕上がり。カーボアップが不十分だったのか
水分の控えすぎなのか筋肉の張りがあまり感じなかった。ポージングをもう少し改善
すればより上の順位をもらえることになるのでしょう。



■166cm以上171cm以下級

この階級には全国大会で活躍している多治見選手、愛知県 を代表するベテランの
山田選手 が出場。実力で考えると多治見選手が一歩リードと思われていた。
しかし、今大会もっとも台風の目であった新人の小林選手が制覇した。
このままではベテラン達が黙っていないだろう。来月の愛知県・ 東海選手権大会で
巻き返しできるのかこの勢いのまま世代交代となるのか、今後がとても楽しみである。


優勝 小林 計成
NO11 小林 計成選手・・・仕上がり、筋肉の張り、肌色、カット共今大会最高の体
だったのではないか。特に、上半身の充実度は特筆だった。フロントラットスプ レッド・
バックポーズでの背中の広がり、凹凸感は、他を寄せ付けなかった。
愛知県手権・東海選手権での活躍が楽しみである。


2位 多治見 聡嗣
NO22 多治見 聡嗣選手・・・プロポーション・バルクではこの階級では一番と
言っても過言ではない。特に、下半身の重量感が、目立っていた。
落ち着いたポージングと素晴らしいアウトライ ンは目を引かれる。
ややソフトな仕上がりだったが、次回のコンテストまでに調整して欲しい。


3位 久野 裕介
NO21 久野 裕介選手・・・昨年のチャレンジクラス2位 からこの階級の表彰台
に食い込むのは成長の証。プロポーション・仕上がりも良かった。上位陣との
差をあげるとしたら、筋量であろう。これからの成長がたのしみな選手である。


4位 山田 高史
NO20 山田 高史選手・・・アウトラインとバルクは多治見選手には負けていない。
仕上がりは例年より多少は良く感じたけれども上を狙うには、もう少し減量を
進めないと厳しい。ベテランに関わらずポージングが悪いせいで身体の良さを
活かしていない。フリーポーズを含めもう少し改善するば良いのではないか。


5位 伊藤 謙治
NO18 伊藤 謙治選手・・・ベテランの意地でキッチリ 仕上がっていた。筋量を
増やして、カットが出ればより上の成績に繋がるに違いない。


6位 久保山 実
NO13 久保山 実選手・・・昨年より一回り大きくなったがこの階級を制覇する
にはもう一回り大きくなることが今後の課題。来年の活躍が楽しみ。



■171cm以上級

この階級になると長身で細いイメージが有り勝ちですが、今大会の出場選手
はそう感じさせなかった。 18歳から60歳までの幅広い年齢での戦いが繰り広げた。


優勝 長井 俊雄
NO30 長井 俊雄選手・・・1年ぶりの出場であって脚の改善が見られ重量感を
感じさせるプロポーションとアウトラインが今回の優勝に導いた。落ち着いた
ポーズを取れる様になれば、より良い評価を目指せる。愛知県手権・東海選手権
に止まらず日本クラシックでの活躍が楽しみである。


2位 長田 直久
NO31 長田 直久選手・・・上半身のバルク・背中の厚みはこの階級で一番であった。
上半身と同様に下半身をもう少し充実させ、ポージングの上達をはかれば全国大会
での活躍は間違いない。


3位 前原 一詞選
NO33 前原 一詞選手・・・この1年間でもっとも進化した選手と感じた。筋肉の密度が
上位陣と比べ若干不足はしていた。もう少し迫力のある身体が今後の課題であろう。


4位 小野田 寛
NO23 小野田 寛選手・・・脚のカットはこの階級で一 番。腕の太さとポージングの
改善が今後の課題。


5位 山崎 勇
NO24 山崎 勇選手・・・仕上がりが若干ソフトであっ たせいで表彰台には届かなかった。
キッチリ仕上がれば上の順位に繋がる。


6位 小池 晋也
NO26 小池 晋也選手・・・今大会のベストポーザー賞であるだけで自分の長所を
活かしていた。 細いウエストから広がる広背筋は綺麗なアウトラインは素晴らしかった。
ややソフトの仕上がり だった。調整を進めることで、さらに上位に進める可能性大である。


<最後に>
多くの選手がカーボアップに失敗し、1年間の努力がたっ た1日で台無しになったのは
非常に残念な結果である。自分にあったカーボアップ方法を見つ けることがで、花が咲くに違いない。

ポージングはトレーニング同様に重要であり、練習が必要。評価 の中で約3割を占めるため
自分の身体をちゃんとアピールできるようになるとより良い評価に繋がる。 全国大会を目指す
にはバルクだけでなくポージング技術も不可欠なことを忘れないで欲しい。

小田敏郎
 
 
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