Vol.7 三ツ井2

 

「村社」と書いて「ムラコソ」と読む。村社好一選手は158cmのショートマンながら、全身の筋肉がバランスよく発達し、欠点がない。群馬県選手権大会にも出場したことがある実力者だ。

 30歳の時、健康管理と体質改善のためトレーニングを始めた。そして、ハマった・・・。大手企業に勤める村社選手は3〜4年ごとに転勤があり、そのたびにまず職場近くのジムを探し、次にジムの近くの住宅を探す。責任ある仕事を任せられ、多忙な毎日ではあるが、幸か不幸か最近の不況により残業は減り、トレーニングは十分できるようになった、とのこと。

 トレーニングは4分割で週4日、食事は胸肉、野菜、玄米が中心、というオーソドックスなもの。前回の自分を超えるべく、毎回限界まで行う。その年季とハードさは使い込んでボロボロになったウェアが物語る。(新しいウェアが買えないわけではない。念のため。)

 「トレーニングはもちろん、仕事も、生き方自体も昨日の自分を超えていけたら、と思っています。70歳を過ぎてなおコンテストに挑戦し続ける登坂勉選手のような生き方に憧れますね。」

 2年前、愛知県新人の部に出場した。バルク的には充実していたが、よりハイレベルな仕上がりを求める「ABBFスタンダード」の前に決勝進出を逃す。その反省を糧に、今年、愛知県クラス別60キロ級に挑戦する。「転勤で愛知県に来て今年で4年目になります。いつまた他地域への転勤があるかわからないので、愛知県クラス別大会に出場し、ここにいた確かな足跡を残したい、と思っています。」

 「ムラコソ、今度コソ・・・」これは洒落ではない。完全に仕上げてステージに立った時、大本命の宮木選手にどれだけ迫れるか、実は私も大いに期待している。
inserted by FC2 system